さいとー・ま

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リッチ『女から生まれる』読書会20

メモ
工場から女性を家庭に持っていこうとした産業革命時代に、聖書の記述が使われたから「神から与えられたものの力」と言っている。
工場労働が女性にとって多かったけど家庭での労働が多かった。

1851年、71年、91年のイギリスの国勢調査では、女性の有業率はあまり変化せず、35%程度だった。女性の工場労働者もいたが、それは全女性有業者の7~8%を占めたにすぎず、家事使用人(30~36%)、農業労働者(5~6%)など、工場外での就業が圧倒的に多かった(中村伸子 1987)。
中村伸子, 1987, 「19世紀第4四半期におけるイギリス女性労働と労働運動――Women’s Protective and Provident Leagueの活動に関連して」『三田学会雑誌』76(6): 614-32.
江原由美子(えはら・ゆみこ), 2022, 『持続するフェミニズムのために――グローバリゼーションと「第二の近代」を生き抜く理論へ』有斐閣(ゆうひかく) 27ページ

リプロダクティブ・ヘルツ・アンド・ライツは栄養状態などの貧困とあわせて理解する必要がある。中絶の法的権利だけがトピックになるときは、中産階級のための問題になってしまう。
将来にとっての安心が確保されないために、産み続けないといけないという問題が起きている。
乳児死亡率の高さは関係していそう。
避妊法の成功確率が低い頃の生殖についての捉え方はどのようなものだったのだろうか。選択、運命…。

家庭が「神聖」というが「触れないもの」として、「私的」とされる現在の話とつながっていそう。
女性が食事を制限させられるということは大事な論点。

産まないでそれでも生むかもしれないと不安に思いながら子育てをするのと、
産んで、さらに家事をして病気になるかもしれないのは、
どちらが悪いともいえず、どっちも悪い。
ailement 病気

出産の前後説
出産(confinment)を中絶と読む説

キャロル・アダムズ『肉食の性の政治学』で、女性が摂取カロリーを少なくされるということが言及されていた。
現代に続く食事の不均衡。家事労働の成果物が家事労働者に有利なように配分されない。

労働していた労働者階級の女性たち。
フリーダンの「名前のない問題」とは別の世界。
規範においてマイノリティを高く評価することの問題。
現実への影響。現実を低く評価するために使われる。
差別に気が付くマイノリティという規範はイメージ化するとマジョリティを低く評価する。